レギンス・トレンカ、最強伝説
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『レギンス・トレンカ、最強伝説』

最近、街が黒っぽい。
女共の下半身が黒いからだ。
腹黒いのが下ってきたのか。
異様に黒い。
なので、街が黒っぽく見える。
街が黒くなると、女共の下半身の黒が街に溶け込み、見えなくなってしまう。
つまり、脚が見えなくなるというコト。
ひゅーどろどろどろどろ
生きた幽霊が闊歩する街。
恐ろしい。
このホラーを作り出しているのは、レギンス・トレンカ。
一昨年ぐらいから流行し始めた「ももひき」の一種。
否、流行に非ず。
着用を義務付けられた、制服らしい。
「さぁ、穿け」とばかりに、衣料店に山積みされている。
私は、この義務に従いはしない。
下着である「ももひき」で表に出ろだなんて、何ちゅう罰ゲームだ。
羞恥心が義務を凌駕する。
レギンス・トレンカを穿いている女共は、よく義務に従えているものだ。
真似出来ない。
夏であっても、熱を集める黒い「ももひき」で耐える姿は、ある種の修行のようにも見える。
レギンス・トレンカは、女共に悟りを開かせる為に義務付けられたものなのだろうか。
ハッ
黒は太陽の熱を集める…。
そうか!
太陽光発電の為に、女共はレギンス・トレンカを穿いているのだな。
人体には微量ながらも電気が流れている。
これを利用しようというのだな。
なるほど。
レギンス・トレンカを穿く女共は、実の所、エコロジストだったのか。
原発に未来が無い今、太陽光発電は日本のエネルギーを支えるものになる。
だったら、私も穿かねば。
即行、ヨーカドーで購入。
太陽の光を反射させる、白い大きめTシャツにレギンスを合わせてみた。
これで、私もエコロジスト。
鏡の前に立つ。
・
・
・
鏡に映し出されたのは、女版長州力だった…。
でぇい!
即行、レギンスをゴミ箱に投げ捨てる。
斯様な無様な姿を曝け出してまで、私はエコロジストになろうとは思わん。
本当に、レギンス・トレンカを穿く女共には、頭が下がる。
情けない下着姿で発電しようと頑張っている。
私の分まで、発電しておくれ。。
一方、男共は意気地が無い。
レギンス・トレンカに対し、嫌悪感を抱いている者が多いようだ。
中には、馬鹿にしている者も居るらしい。
たわけ者めが!
このクソ暑い夏であっても、80デニールのレギンス・トレンカを穿き、エネルギー問題と対峙している彼女らは、褒められるべき存在ではないか。
彼女らが、「脚が細く見えるんだ♪」とか言っちゃっていても、穿いただけで太い脚が細くなるワケが無いのは、重々承知している筈。
私と同じく女版長州力になろうとも、O脚がモロバレになろうとも、ししゃも脚がバレバレになろうとも、頑張って発電しているのだ。
レギンス・トレンカでは、脚のラインが誤魔化せない。
なのに、穿いているのは、何の為なのか考えたことはあるのか。
発電だ!
エコロジーだ!
なので、彼女らを称えよ。
しかも、レギンス・トレンカを穿く女共は、年配者を敬ってもいる。
レギンス・トレンカの原型は、スパッツ。
黒スパッツにアニマル柄のシャツというスタイルは、大阪のオバチャンの定番スタイル。
大阪のオバチャンといえば、人類最強の生き物。
勝てる者は居ない。
この世知辛い昨今、普通の生活を手に入れるだけでもサバイバル。
勝者と敗者の落差が激しい。
生きることは、戦いだ。
その戦いの戦闘服が、黒スパッツにアニマル柄のシャツ。
大阪のオバチャンに習い、彼女らは勝つ為に、レギンス・トレンカを穿いているのだ。
リスペクトしているからこそ、同じスタイルにするのだ。
明日を生き抜いていく為に、だ!
それを馬鹿にするだなんて、愚の骨頂。
今後は、レギンス・トレンカを穿く女共を大切にしていこう。
それが明るい日本の未来に繫がるだろう。
レギンス・トレンカ、万歳!




























