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【毒舌独女】きゃりーぱみゅぱみゅが気になって仕方が無い

るーるるるるるるるるるるー♪

がぁ…

るーるるるるるるんるんるーん♪

止めてくれぇ…

きゃりーぱみゅぱみゅの『つけまつける』のサビ部分が、頭から離れない。
同じ箇所ばかりリピート再生。

聴かないようにしているのに、うっかり入った店の有線で流れちゃってるから、避けようが無い。
一度、耳にすると、2日はエンドレス。

子どものようなあどけない彼女の声が、頭に響く。

この記事を書く為に、また聴いてしまった。
また離れない。

なんちゅー、洗脳ソング

前作の『PONPONPON』もかなり中毒性が高い曲だったが、『つけまつける』はその上を行っている。

擬音や謎の言葉を連呼させる歌詞に、ノリの良いテクノポップ。

この手の曲は、好き嫌いが分かれる。
バカみたいだと絶対に受け入れられない人と、面白いと受け入れられる人。

私は意外と好きな方だ。
忙しない現代だからこそ、あえて軽薄な曲もアリかな。
PVも可愛いし。

きゃりーぱみゅぱみゅの曲は、海外でも人気が高い。
国際語となった「Kawaii」をそのまま形にした、きゃりーぱみゅぱみゅがウケている。

逆に、日本では、海外から見た自国を眺めているようで、自虐要素も相まって人気が高いのだろう。

これは、きゃりーぱみゅぱみゅ彼女一人が起こした現象じゃない。
作詞作曲をした中田ヤスタカとPV監督の田向潤、その他大勢のスタッフ全員で作り上げたモノ。

只の読者モデルの一人だったきゃりーぱみゅぱみゅという素材を使い、原宿系ファッションを世界的アートにまで高めた

面白い試みだ。

元々、原宿系ファッションはロンドンのパンクファッションの亜流
亜流だったものが、どんどん進化をし、一人歩きするようになった。

亜流を進化させるのが得意な日本人
それを主流にする力も持っている。

その点、きゃりーぱみゅぱみゅは、とても日本人的といえる。
名前はふざけているけど。

彼女をおバカアイドルとして見るのは、簡単だ。

しかし、日本と世界を繋ぐ文化人という視点から眺めると、非常にユニークなポジションに居ることが判る。

サブカル的であるのに、「サブ」を取った位置に立ちそうなのが面白い。

「日本のレディ・ガガ」は褒め過ぎではあるが、ひょっとしたら、という可能性は秘めている。
…まだ褒め過ぎだな。

まぁ、売り方は似せているわな。
大勢のスタッフを使って、一人の人物をアートする。

「アーティストに仕立て上げる」ではなく、「アーティストの集団が、一つのアートを作り上げる」って感じ。

私が懸念しているのは、彼女にそれだけの潜在性があるか否か。
無かった場合、直ぐに潰れて、廃棄処分される運命にある。

逆に、引き出しが多かったとすると、ただの一発屋アイドルでは終わらず、息の長いアーティストとして生き残られる。

さて、きゃりーぱみゅぱみゅは、一体、どちらであろう。

私としては、後者であって欲しい。
久々に面白い生き物に出逢えたのだから。

彼女が嫌いな人は、どんどん嫌いになれば良い。
嫌われれば嫌われる程、彼女への注目度が上がる。

注目度が上がれば、彼女を使って、別のアートを楽しみたいという人も出てくるかも知れない。
本来亜流である彼女の「亜流」が生まれる可能性もある。

こうやってアートの輪が広がっていくのを眺めるのが、私は楽しくてたまらない。

現にネット上では、ニコニコ動画で彼女の楽曲を使った『PONPONPON祭り』が年末に行われた。

『PONPONPON』をモチーフに、様々な動画が集まった。
亜流が亜流を呼ぶ、中々興味深い祭りであった。

ハッ!

このコーナーは『毒舌女子のつぶやき』なのに、全く毒っ気が無いじゃない!
ヤバいわよ!

ちょっとだけ毒吐こうか。

きゃりーぱみゅぱみゅが嫌いだと言うヤツ、気持ちが荒んでいるんじゃないか?

19歳の女の子が頑張っているのを応援出来ないなんて、心が狭いね。

今回は、これ位でご勘弁を。
来週から通常営業に戻ります

旭堂花鱗

コラムニスト/コンテンツライター

広島県安芸郡出身、大阪府高槻市在住。恋愛記事から豆知識、果てはビジネス文書まで幅広く執筆するライター。古典芸能に携わっていた経験もあり、日本文化について少し詳しい。文芸春秋『週刊文春』に載せてもらえたのが人生の自慢。

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