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2013年 第85回アカデミー賞速報!人気作が目白押しとなった今年のレース結果は?!

「And, the Oscar goes to…(そしてオスカーを受賞するのは・・・)」

年に一度、映画ファンが待ちに待ったこのセリフが聞ける一瞬がやってきました。

現地時間24日(日本時間25日)、ロサンゼルスはドルビーシアターで行われた第85回アカデミー授賞式。今年は、有望作が入り乱れ、予想にたがわぬ大大混戦となったようです。

作品賞は『アルゴ』!雪辱を晴らしたベン・アフレック

作品賞に輝いたのは、イランで実際に起きたアメリカ大使館人質事件の奇想天外な救出劇を描いた『アルゴ』。製作・主演・監督を務めたベン・アフレックの監督賞落選という雪辱を晴らす、起死回生の一発!

近年はハリウッドでフィルムメーカーとしても活躍するプロデューサーのジョージ・クルーニーもベンと共に壇上にあがり、会場が沸きに沸きました。(しかも賞の発表はホワイトハウスからミシェル・オバマ大統領夫人が生中継で行うというサプライズが。)

実は、監督賞にノミネートされなかった作品が作品賞に選ばれることはとても珍しく、今回の受賞も23年ぶりという快挙だそうです。

では何故そもそも監督賞にはノミネートされなかったのかとか、監督賞から落ちたことが逆に『アルゴ』を作品賞に押し上げる反発票に繋がったとか、色々な憶測が飛び交いますが、そういったある意味政治的な票の流れもアカデミー賞の面白さ、醍醐味のひとつと言えるでしょう。

主演賞はダニエル・デイ=ルイス、ジェニファー・ローレンス

主助演男優賞、主助演女優賞は、まあまあ予想どおりといった結果になりました。

主演男優賞は、『リンカーン』のダニエル・デイ=ルイスが史上初となる3度目の受賞。アカデミー賞には「殿堂入り」という言葉はありませんが、彼にはもうそれがふさわしいのかも・・・。

全員が受賞経験者で激戦と言われた助演男優賞は、『ジャンゴ』のクリストフ・ヴァルツが制し、日本にもファンの多いトミー・リー・ジョーンズが獲れなかったのはちょっと残念。

主演女優賞は、『世界にひとつのプレイブック』(日本公開中!)のジェニファー・ローレンスが見事受賞! 階段でつまづいてしまうというハプニングもありましたが、そこは最前列に座っていたヒュー・ジャックマンが颯爽と駆け寄り、手を差し伸べることでさらに漢(おとこ)をあげました。さすがヒュー!

そして助演女優賞は、『レ・ミゼラブル』のアン・ハサウェイ。壮絶なダイエット、ロングヘアを劇中で切るなど体当たりでファンテーヌを演じ「夢やぶれて」を熱唱した彼女が初オスカーを獲得し、ここでは夢を叶えました。

ひとつの作品に偏らず、バラつきが出たのが今回の特徴

前評判が高く、最多12部門にノミネートされていた『リンカーン』が主演男優賞と美術賞の2冠のみにとどまったことも、まれにみる大混戦ぶりを如実に現した今回のアカデミー賞。

ふたを開けてみれば、『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』が監督賞と技術賞系を中心に4部門、『アルゴ』『レ・ミゼラブル』が3部門、『リンカーン』『ジャンゴ』が2部門、大穴とされていた『世界にひとつのプレイブック』が1部門での受賞となり、とくに主要部門は人気作が分け合うというレース展開に。

昨年第84回は作品賞、監督賞、主演男優賞が『アーティスト』から、一昨年の第83回も同じく作品賞、監督賞、主演男優賞が『英国王のスピーチ』から出たことを考えると、かなり異例というか、面白い形になったなという印象です。

言いかえれば、どの作品にも見どころに溢れ、人気を集めた作品が豊富だったということですから、映画ファンにとっては喜ばしいかぎり。

受賞作には、日本でこれから公開のもの、ロングラン公開しているものが多くありますから、ぜひ劇場に足を運んで観てみてください!

受賞結果一覧

▽作品賞:『アルゴ』
▽監督賞:アン・リー(『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』)
▽主演男優賞:ダニエル・デイ=ルイス(『リンカーン』)
▽主演女優賞:ジェニファー・ローレンス(『世界にひとつのプレイブック』)
▽助演男優賞:クリストフ・ヴァルツ(『ジャンゴ 繋がれざる者』)
▽助演女優賞:アン・ハサウェイ(『レ・ミゼラブル』)
▽外国語映画賞:『愛、アムール』
▽脚本賞:クエンティン・タランティーノ(『ジャンゴ 繋がれざる者』)
▽脚色賞:クリス・テリオ(『アルゴ』)
▽ドキュメンタリー長編賞:『シュガーマン 奇跡に愛された男』
▽ドキュメンタリー短編賞:『イノセンテ(原題) / Inocente』
▽短編実写賞:『リッチーとの一日』
▽長編アニメ賞:『メリダとおそろしの森』
▽短編アニメ賞:『紙ひこうき』
▽視覚効果賞:『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
▽撮影賞:クラウディオ・ミランダ(『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』)
▽メイクアップ&ヘアスタイリング賞:『レ・ミゼラブル』
▽歌曲賞:「スカイフォール」(『007 スカイフォール』)
▽作曲賞:マイケル・ダナ(『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』)
▽編集賞:『アルゴ』
▽音響編集賞:『007 スカイフォール』&『ゼロ・ダーク・サーティ』
▽音響賞(調整):『レ・ミゼラブル』
▽衣装デザイン賞:ジャクリーン・デュラン(『アンナ・カレーニナ』)
▽美術賞:『リンカーン』

編集部
編集部

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