DJあおいの「だからあなたは結婚できない」～同棲中の婚約者と別れたい。綺麗に別れるための三か条〜

コラムニストのDJあおいです。

このコラムでは恋愛に迷える子羊様たちを救い、

幸せに導くべく独自の恋愛哲学をご紹介していきます。

今回は、こちらのお悩みです。

同棲中の婚約者との別れ方。どんな風に別れを伝えればいい？

 

DJあおいさん

初めまして。こんばんは。

今日は、今のところ半年後に結婚する予定になっている彼氏について相談させていただきたく、メールを送りました。

私も彼も29歳の会社員です。

彼とは付き合って２年、途中から同棲して約10ヶ月がたち、お互いの親にも紹介済みでたまに家族で食事に行くこともあります。

彼とは元々趣味が共通していたり、職種は違いますが働く業界が同じなので仕事の話も分かり合える部分が多く、共通の友人も多かったため、そんなところも安心かなと思って付き合いました。

そして同棲を開始するにあたって、同棲後に結婚する予定だということをお互いの両親に説明しました。

しかし、彼と同棲して数ヶ月たってから気づいたことなのですが、彼は仕事の愚痴や友達を小馬鹿にするような発言が多く、私はこの数ヶ月間毎日のように繰り返しそんな話を聞いているうちに、とても疲れてしまいました。

仕事についても「いついつまでに何々の資格を取らないといけない。」とか、「あれをやらなきゃ」「これをやらなきゃ」と、こちらとしては「大変だね」「頑張ってね」としか言えないようなことを繰り返し言って、しかもこちらが何か解決方法を示そうとしたり話をしようとしても、途中から全て自分の話にすり替えてしまうので、私は話したいことがあっても話せずにいつも聞き役に徹するしかない状態です。

その他に、「身体のどこどこ（腰や首など）が痛い」という話を熱心に何十分も話したり、私も別に聞きたくもない共通の友人のおそらく人に言われたくないであろうプライベートな内容などを私に話したりしてきます。

私も自分の時間が必要で、本を読んだりネットを見たり音楽を聴いたり、仕事や自分のことについて考えたりする静かな時間を持ちたいし、自分があまり興味のない内容の話を毎日聞くのって結構大変で、最近は彼の話の聞き役になるのが嫌で職場の飲み会に積極的に参加してわざと遅く帰ったりしています。

こんな状態で結婚生活は無理だしできればもう出て行きたいので、また一人暮らしをする準備をこっそり進めているのですが、彼とは共通の友人も多く、すでに家族ぐるみの付き合いもあるので慎重に事を進めるべきだろうなと思います。

彼や彼の家族を傷つけずにうまく別れる方法はどのようにするのがいいかなと考えています。

DJあおいさんはこんな時、どのように相手に伝えるのが良いと思いますか？

どうぞよろしくお願いいたします。

DJあおいからの回答 「綺麗に別れるための三か条」

1：相手のせいにしないこと

『別れたい』　と思うまでの経緯には、実に多くの不満が蓄積されていることだと思います。

でも別れの理由を　『あなたのここがイヤだから』　『あなたのここが許せないから』　と言ってしまうと、

『じゃあそこを直すからやり直そう』　と言われて、別れ話がめんどくさい方向にこじれてしまうことがよくあるんです。

『不満』　というのは裏返せばやり直すための希望になってしまうことがあるので、希望を与えないためにも別れの理由は相手のせいにしない方がいいです。

別れ話はどんなに相手がクズな男でも　『自分のせい』　にして進めること。

『あなたは悪くないんだよ、私が悪かったんだよ、ごめんね』　と別れ話を進めた方が取り付く島もありませんので、嘘丸出しでもいいので自分のせいにして別れ話を進めてください。

2：復縁の希望は一切持たせないこと

別れ話に希望は猛毒です。

『友達に戻りましょう』　とか　『好きだけど別れる』　とか　『来世で云々』　とか、

そういう復縁を匂わせるような優しい嘘は一切言わないように注意してください。

未練というのはいわば希望ですからね、希望が大きければ大きいほど長い間未練に苦しんでしまうのです。

そういう意味で言えば別れ話は絶望を与える方が優しいんですよ。

できることなら涙の一滴も流さないように、吹っ切れたいい笑顔で優しい絶望を与えてください。

切り口は鮮やかな方が回復は早いですからね。

3：フェードアウトは絶対にしないこと

別れを明言せずに、のらりくらりと距離を空けていき、電話も出ない、ラインも無視、そのまま自然消滅を狙ってしまう人がよくいるのですけども、フェードアウトという別れ方が最も惨忍な別れ方なんですよね。

しつこく連絡して嫌われるのもイヤだし、かといって放置しておいても時間の分だけ精神的な負担になりますし、追い掛け回してストーカーになってもいけないし、その人のことを思えば思うほど手詰まりになってしまうんです。

諦めていいのか待っていていいのかもわからず、相手の気持ちを聞くのも怖くて、前にも行けず後ろへも行けず、その場に立ちすくむしかできなくなってしまうんです。

その恐怖はまるで不安という名の独居房に無期懲役でぶち込まれた気分。

最後に　『。』　という句点を打つことは別れを切り出す側の最低限の義務だと思ってください。

誰も傷つかない別れなんてない

最後に、誰も傷つかない別れなんてこの世にありません。

別れを切り出すことは人を傷付けること、傷付ける覚悟もなしに下手な嘘でごまかさないように。

せめて見事な介錯（かいしゃく）※1をしてあげることが精一杯の別れの償いなんですよ。

※1介錯（かいしゃく）：武士の切腹に際し、本人を即死させてその負担と苦痛を軽減するため、介助者が背後から切腹人の首を刀で斬る行為。