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弁護士に聞いた!婚約者に整形がバレたら慰謝料を請求される?!

美容整形をしていたことが婚約者にバレてしまい、ショックを受けた彼に婚約破棄をされてしまった。そんなときは、婚約者に慰謝料を払わなければいけないのでしょうか?弁護士の正木裕美先生に聞きました。

婚約の段階でも損害賠償は発生する?

「そもそも、婚約は法律上契約になるので、正当な理由もなく一方的に破棄することはできませんが、婚約破棄に『正当な理由』があるときは、破棄の原因を作った側が慰謝料を含む損害賠償を支払わなければいけません。」

では、「美容整形していたこと」は婚約破棄の正当な理由になりえるのでしょうか?

「これまでの裁判例では、浮気・DV・職業を偽っていた・性的不能などによって、今後の結婚生活や夫婦生活に重大な影響を及ぼすようなことは正当理由として認められていますが、性格の不一致や容姿に対する不満程度では認められていません。

美容整形そのものを争った裁判例はありませんが、整形自体は問題行為ではなく、客観的に結婚生活の維持に重大な影響を与える事情ともいえませんから、正当な理由があるとはいえず、慰謝料の支払義務もないと考えられます。」

結婚後にバレて慰謝料を請求されることも?!

では、結婚後にバレてしまったときはどうなるのでしょう?

「中国では、妻が結婚前に美容整形をしたと夫に告げていなかったのですが、子供の容姿から整形が判明したという事件があり、裁判所は夫からの離婚と慰謝料請求を認めました。

しかし、日本で同様の裁判を起こしても、美容整形の事実だけでは、法律上の離婚原因である『婚姻を継続しがたい重大な事由』にあたるとはいえませんから、離婚も慰謝料も認められません。

しかし、バレたことがきっかけで夫婦関係が破綻に至れば離婚が認められる可能性はありますし、美容整形に伴って家庭をかえりみず多額の借金や浪費をして結婚生活を破綻させたような場合は慰謝料が認められる場合もあるでしょう。」

結婚はお互いの信頼のもとに成り立つもの、事前に話ができればベターですが、過去も含めたありのままの自分を丸ごと愛してくれる素敵なお相手に巡り合いたいものですね。

【正木裕美・プロフィール】

弁護士法人アディーレ法律事務所・所属弁護士(愛知県弁護士会所属)。身内の医療過誤から弁護士の道へと進む。2012年には衆議院選挙に愛知7区より日本未来の党の公認候補として出馬し、「衆院選候補者ナンバーワン美人」とインターネットや夕刊紙で大きな話題を呼んだ。現在は弁護士として、ストーカー被害、結婚詐欺やDVなどの男女トラブル、パワハラ・セクハラ問題まで、幅広い案件を扱っている。

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編集部
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